「3つの視点コーチング™」は、人が持つ「3つの視点(第1視点、第2視点、第3視点)」にフォーカスした、自己変容や周囲の環境を変革するためのプログラムです。
「3つの視点」を理解し、活用していただくためには、まず自分の「3つの視点」を知ることが必要になります。
そのため、3つの視点コーチング™のセッションや講座では必ず「ご自身の視点の現状」を確認するための「誘導瞑想によるワーク」を初めに行います。
今回はこのワークによる「視点の現状」について、解説していきます。
「3つの視点」の特徴~無意識が引き起こす問題~
視点とは「その人の、ものの見方、考え方の基準、大切にする物事、優先する目安」などのことです。
人それぞれ様々な視点を持っていますが、大きく分けると3つになります。
これが「自分の視点=第1視点」、「相手の視点=第2視点」、「社会の視点=第3視点」です。
「3つの視点」は、すべての人が持つことができ、どの視点も同じように重要なのですが、人によって得意な視点、不得意な視点があります。
また、視点は「移動」するのですが、「自分が今いる視点」も「移動する」ことも、無意識のうちに行われています。
この「無意識」という特徴が、様々な問題を引き起こします。
そのひとつが「自分の視点の現状」について自分で把握するのが難しい、ということなのです。
視点の現状を知るための方法
「3つの視点コーチング™」は「3つの視点のバランスを整える」ことを目的としています。
そのため、どの視点が得意なのか、あるいは不得意なのか、また、どの視点には移動しやすく、どの視点には移動しにくいのか、などが分からないとバランスの整えようがありません。
例えて言うなら、お医者様が患者さんの様子や症状から、病気の原因を判断することに似ています。
「お腹が痛い」と患者さんが訴えても、その原因はさまざまです。
他の状況などをお医者様が観察し、判断すること、つまり「現状をよく知ること」で、正しい病名が導かれます。
もし、この判断が間違っていたら、どれだけ治療をしたとしても、治ることはありません。
むしろ、悪化してしまう可能性もあります。
ですので、初めに「視点の現状」を正しく把握することは、セッションや講座を成功させる上で、とても大切なことになります。
しかし、先述したように、「自分が今いる視点」も「移動する」ことも、無意識のうちに行われていますから、自分ではなかなかそれに気づくことができません。
それを解決する方法が「瞑想」です。
「瞑想」は、普段、意識できていない自分の内側と向き合うことができる方法です。
「瞑想」と聞くと、なにか胡散臭いものと、ちょっと及び腰になってしまったり、宗教的なものを感じて、嫌悪感を覚える人もいるかもしれません。
しかし、最近はヨガや、マインドフルネスなど、体験したことがある、という人も増えてきています。
企業でもメンタルヘルスの一環として研修として取り入れているところもあります。
もし「瞑想」という言葉が受け入れにくい場合は「頭を空っぽにすること」「今ここに集中すること」「自分を落ち着いて客観視すること」と、考えてください。
「瞑想」は基本的にはひとりで行うものですが、初めはうまくできないことがほとんどです。
そこで「3つの視点コーチング™」では、「誘導瞑想」を取り入れています。
誘導瞑想から分かる視点の現状5つ
「誘導瞑想」とは、読んで字のごとく「だれかに誘導してもらいながら、やる瞑想」のことです。
「誘導瞑想」を行うことによって、現在の自分の視点の状況を、イメージ化、感覚化、言語化していくことができます。
このワークは「3つの視点コーチング™」オリジナルの手法で、ここから分かることは、大きく分けて以下の5つになります。
- 3つの視点のバランス
- 3つの視点間の移動の様子
- 3つの視点の境界線
- 3つの視点のそれぞれの質
- 3つの視点のそれぞれの状態
では、それぞれについて詳しく見ていきましょう。
①3つの視点のバランス
3つの視点のバランスとは「第1視点」「第2視点」「第3視点」のそれぞれの大きさがどのようになっているか、ということです。
言い換えると「どの視点が得意で、どの視点が不得意か」であったり「普段、いやすい(留まりやすい)視点と、そうでない視点」の区別をする、ということです。
②3つの視点間の移動の様子
3つの視点間の移動の様子とは、例えば「第1視点から第2視点への移動はすぐにできるけれど、第2視点から第1視点への移動ができにくい」といったことです。
多くの場合、視点の大きさに関係しています。
③3つの視点の境界線
3つの視点の境界線とは「第1視点」「第2視点」「第3視点」それぞれの視点の境界線が、はっきりしているか否か、ということです。
視点の固定や移動に関係しています。
④3つの視点のそれぞれの質
3つの視点のそれぞれの質とは、視点そのものの特質や傾向のことです。
その人がもともと持っている素質や個性、思考のクセや思い込みなどです。
⑤3つの視点のそれぞれの状態
3つの視点のそれぞれの状態とは、現状での視点そのものの状態のことです。
エネルギーの状態や、それが外に出たときにどのように見えるか、ということです。
肌に例えてみると、④3つの視点のそれぞれの質が「肌質」なら、こちらは「肌の状態」になります。
視点の現状が分かるメリット
読んでもよく分からないことが多いと思いますが、これらのことは、やっていく中で、言葉にうまくできなくても、ご自身が体感的、感覚的に分かることが多くあります。
人によっては、この誘導瞑想によるワークだけで、頭や心がスッキリしたり、感覚が強く印象に残り、楽になる方もいます。
コーチはさらにそこから踏み込んだ判断をし、視点の状態の言語化と共有をします。
そして、このワークをもとに、今後のセッションや講座の目標や組み立て、注意点などを一緒に考えることで、セッションや講座をよりその人に合った、効果的なものにしていきます。
この誘導瞑想によるワークでは、「視点の現状」を知ることができ、それぞれの視点に「いる」ということがどんな感覚なのか、といったことや、問題点もはっきりします。
まとめ
「ご自身の視点の現状」を確認するための「誘導瞑想によるワーク」について解説してきましたが、あくまでこのワークでは「視点の現状を知る」ことができるだけです。
誘導瞑想によって、一度は、すべての視点を体得したような気分になっても、ちょっとしたきっかけですぐに、得意な視点に戻ってしまい、バランスは崩れたままになってしまいます。
整体を受けて、骨の位置を正しい位置に戻しても、すぐに元の位置に戻ってしまう、というのと同じです。
視点のバランスを整えたり、視点の質や状態を良くすることは、ある程度時間がかかり、また一人ではなかなか難しいものです。
しかし、いったん整って、自分でもその状態を保つことができるようになれば、もとに戻ることはなく、よりよい状態に成長させることもできます。
なんにしろ、まずは自分の「視点の現状」をしっかりと把握できることから始まる、ということなのです。
自分の「3つの視点」についてもっと知りたい方はこちら