「自分勝手な人」の10の特徴とその原因。イライラ、ムカムカ…どう対処すればいい?

あなたの周りには「うわっ」と思わず引いてしまうような「自分勝手な人」いませんか?

社会のルールを無視したり、人の気持ちを踏みにじったり、腹が立ったり疲れてしまったりすることもありますよね。

そういう人とは、できるだけ出会わないに越したことはありませんが、もし出会ってしまったり、近くにいなければならないとしたら、自分で自分を守るしかありません。

「自分は大丈夫」と思っていても、もしかすると、あなたも知らないうちに周りから「自分勝手」だと思われてしまっているかも…。

今回は「自分勝手な人」の10の特徴と毛嫌いされる理由や原因、その対処法について解説します。

目次

「自分勝手な人」とは?

「自分勝手な人」というと、あなたはどんな人を思い浮かべるでしょうか?

「他人の気持ちや立場を考えられない」とか「自分の事は棚に上げて、人にばかり注意をする」など「人や社会よりも自分のことを一番に考える人」といえます。

自分のことを一番に考えることは、自分を大切にすることでもあります。

しかし、それによって他人を不愉快な気分にしたり、環境を乱したりすることはそもそも「自分を大切にできていない」状態ですので、「自分勝手」と「自分を大切にする」ことは全く異なるものです。

自分を本当の意味で大切にできる人は、人や環境も大切にできますからね。

では、問題のある「自分勝手な人」とは一体どういう人なのでしょう。

「もしかしたら私、自分勝手?」と不安になったら、以下の特徴と照らし合わせてみてください。

毛嫌いされる「自分勝手な人」10の特徴

毛嫌いされる「自分勝手な人」は、以下のような特徴があります。

1. 感情で判断する

自分勝手な人は「好き、嫌い」や「やりたい、やりたくない」など「気持ちや感情」を基準に行動します。

「その仕事は楽だからやる」「その仕事は楽しくないからしない」と、自分の快・不快や損得勘定で判断してしまうのです。

仕事に対して責任感がある人なら、たとえ自分が「やりたくない」と内心思っていたとしても「仕事だから」と自分を律して取り組みます。

プライベートならいざ知らず、仕事は自分の好き嫌いで判断するものではないし、それで周りに迷惑をかけることになるかもしれないと考えることができます。

社会には「つきあい」というものがあり、それは考慮されるべきもののはずですが、自分勝手な人は、そこに考えが及びません。

または、それが価値あることだと思っていません。

2.独りよがりな自信がある

自分勝手な人は、自分自身や自分の言動に独りよがりな自信がある人が多いようです。

周りから見ればとても称賛されるレベルではないにも関わらず「自分はできている」「自分が一番だ」「周りの理解が足りない」と独りよがりになっていることが多々あります。

本当に優れている人は、成長に貪欲なため、自分より優れている人たちをよく見ています。

そのため、自分が周りよりよくできていたとしても、それをひけらかすようなことはしませんし、「まだまだ私はできていない」と考えてしまうようなところもあります。

ですから、自分勝手な人が中身が全く伴わない自信をどうして持てるのか不思議でなりません。

また、その視野の狭さを哀れにすら感じます。

3.イエスマンが大好きでマウントをとりがち

自分勝手な人は「私を認めてほしい」という承認欲求が強い人が多いです。

簡単に言うとかまってちゃんです。

自分に自信があるにも関わらず、人からはあまり認められることはありません。

中身が伴っていないので当然なのですが、本人はそれに気づきません。

よって「私はこんなにできる」というアピールをしてしまいます。

それに応えて持ち上げてくれる人が大好きで、そうでない人たちは無視や、攻撃の対象になったりします。

そんなアピールは鬱陶しいだけです。

それをするひまがあるなら、勉強するなり仕事を頑張るなりすればいいと思われるでしょう。

自分を評価してくれる人だけで周りを固める狭量さにもうんざりしている人も多いでしょう。

4.感情のコントロールが下手

自分勝手な人は、良くも悪くも自分の気分や感情に素直です。

マイナスの感情であろうと、それを表現することにためらいがありません。

感情は抑えるのには、ある程度の我慢や忍耐を要します。

多くの人が成長の過程で、自分の感情の発露が、周りに迷惑をかけたり場の雰囲気を悪くすることを学び、それをコントロールする方法やコツを体得してくるものなのですが、なかにはそれができないままでいる人もいます。

感情をコントロールすることに重きを置いている人からすれば、訓練すればできることをしていないのは、その人の怠慢だと感じ、軽蔑してしまうこともあります。

5.人の話を聞かない、聞けない

自分勝手な人というのは「いつでも自分が正しい」と思う傾向にあります。

それゆえ、人の話を聞くことをしません。

一方で、自分のことを話すのは大好きです。

しかしその内容が面白いかといえばそうでもなく、自慢話であったり、偏った考えであったりするので、聞いている方も苦痛になります。

こちらが話そうとすれば途端に興味をなくしたり、いつの間にかまた自分の話に引き戻していたり。

「ねえ、どう思う?」と聞いてきたから、アドバイスしたら、急に不機嫌になったりと、コミュニケーションが一方通行であることが多いです。

人の話を聞くことを大切に考える人や、新しい情報や知識、公平性や客観性を求める人にしてみれば、話の内容にも興味を抱けませんし、情報のやりとりもできないので、会話に時間を割くだけ馬鹿らしいと感じます。

6.自分の価値観を押し付ける

人には様々な価値観があって当然です。

だからこそ世の中は面白いのです。

しかし、自分の価値観を相手に強要するのはいただけません。

自分の価値観以外はは取るに足らないものだと感じるようになると、他の価値観を拒否し、自分の価値観だけに固執するようになります。

また「いつでも自分が正しい」と思う傾向にある自分勝手な人は、その正しさを人にも求めます。

それが相手や社会的には到底受け入れられないものであったとしても、その人にとっては絶対的正義なので、それをやっていない人たちを正したいと思います。

歪んだ自意識が周りの人への価値観の押しつけとなって表れますが、当の本人たちはそれに気づきません。

価値観とは本人には見えにくいものだからです。

大人になれば、ある程度自分のことを分かってくるもの。

自分のことを冷静に分析できずにいることに、呆れている人もいるでしょう。

7.タイミングを読めない

自分勝手な人というのは、独特の時間感覚があるようです。

約束の時間に大幅遅れてきても罪悪感がなかったり、締め切りを守らなかったりします。

そもそも時間という概念があまりないのかもしれませんね。

また、自分以外に興味がなく、他人の様子を見ていないので、こちらが忙しくしていても、平気でどうでもいいことを聞いてきたりします。

時間や人への気遣いを大切にしている人にしてみれば、イライラするばかりでしょう。

8.距離感の取り方が下手

自分勝手な人というのは、人に対しての気配りがありません

人との適度な距離感を取ることができず、こちらが聞いてほしくない、触れてほしくないことでも、自分の興味や好奇心を満足させるためだけに、ズカズカと土足で踏み込んできます。

その人自身は「親身になって話を聞いてあげている」「深い気づきを与えてあげている」などと勘違いし、相手を傷つけていることに気づきません。

9.ひとりで突っ走る

感情で判断し、独りよがりな自信があり、承認欲求が強く、感情のコントロールが激しいという特徴は、団体行動には向いていません。

自分の思い通りに物事を進めたいし、そもそも人にあまり関心がなかったりするので、人に合わせることが苦痛になります。

それが許される場合は問題ありませんが、チームで仕事をしなければならないときには周りは非常に迷惑を被るでしょう。

時間を守らない、報告・連絡・相談がない、チームと決めたことを違うことをするなど、後始末に時間を取られるばかりかもしれません。

チームでの成果を重要視する人にとっては、非常に頭の痛い存在です。

10.自分で責任を取らない

自分勝手な人は、他人にはなんやかんやと口を出しては、やらせるくせに、自分からやろうとはしません。

それもすべて「責任」を持ちたくないからです。

やりたくないことは他人に押し付け、やりたいことだけをし、それすら失敗したら他人のせいにする。

うまくいけば自分の手柄にし「自分は優秀だ」と優越感に浸る…。

こんな人間がリーダーや管理職になってしまったら、業務は滞り、メンバーのやる気はどんどん削がれていくでしょう。

自分勝手な原因はなに?

「自分勝手な人に振り回されて困っている、どうにかしたい」という相談をよく受けます。

そしてその相談者は第2視点か、第3視点の方です。

なぜなら、今回ご紹介した「自分勝手な人」とは、第1視点のマイナス面ばかりが出ている状態のひとだからです。

視点とは、物事を考えたり、判断するときの基準です。

第2視点は相手を、第3視点は社会性をそれぞれ主んじる視点で、自分を重んじる第1視点とはそもそもが違います。

腹の底から理解しろ、という方が無理です。

自分が大切にしているものを、粗末に扱われ、踏みにじるようなことをされて、人は黙っていられるわけがありません。

苦手に感じるのは当然です。

「自分勝手な人」のとりあえずの対処法

「自分勝手な人」つまり「第1視点がマイナス方向に出ている人」を第2視点や第3視点の人が、なんとかしようとすると、自分が疲弊するだけで終わってしまう可能性が大きいです。

その時間や労力を考えたら、生半可な気持ちでは手を出さないほうが賢明です。

相手を自分が望むように変わってくれるように働きかけるのは、かなりの技術と時間と根気がいります。

そしてなにより相手が変わりたいと思っていることが前提になければなりません。

「自分勝手な人」には、極力近づかないようにするのが一番です。

付き合いの浅いうちはなかなか気づけないこともありますし、そうもいっていられない状況にすでになってしまっている人もいるでしょう。

せめてその人の「どこが」「どうして」「どのように」苦手なのかをはっきりさせておきましょう。

そうすることで、付き合いを回避できたり、少しだけかもしれませんが、心が穏やかでいられるようになります。

表面上だけでもいいので、うまくやり過ごして深入りしないようにしましょう。

もし、イライラ、ムカムカしてしまっても、それは仕方のないことです。

「そう思っていいのだ、当然なのだ」とイライラ、ムカムカする自分を許してあげましょう。

そして、こう考えてみてください。

その人物は、あなたにとって、あなたの大切な時間を割き、心を砕く価値のある人間でしょうか。

おそらく、違いますよね。

だったら、その感情をいつまでも持ち続けることに、なんの意味もありません。

頭の中で、その出来事と感情をぐしゃぐしゃっと丸めて、ポイッとっ遠くへ放り投げるイメージをしてみてください。

そして、目の前のやるべきことを淡々とやりましょう。

はじめは難しく感じるかもしれませんが、練習するうちに、気持ちの切り替えができるようになってきます。

「自分勝手な人」への腰を据えた対処法

もし、あなたに余裕があって、いつも冷静で毅然とした態度でいられるというのなら、はっきり面と向かって言うべきことを言ったり、じっくりと話を聞いてあげるのも良いと思います。

ただそうするには、自分のコミュニケーションスキルや、性格的にちょっと…と不安を抱く方もいるでしょう。

また、「どこに行っても繰り返しそういうひとに悩まされるので、根本的になんとかしたい」とか「部下にそういう人がいて本当になんとかしなければならない」という場合は「視点」を活用するのが有効です。

第1視点の特徴や対応策を知り、さらに自分の視点を整えることで、自分勝手な人に振り回されなくなったり、そういう人が自然と周りからいなくなったりします。

相手の変化を促す積極的にアプローチできるコミュニケーションスキルをできるだけ早く身につけることもおすすめです。

まとめ

「自分勝手な人」とは、「人や社会よりも自分のことを一番に考える人」で、「自分勝手」と「自分を大切にする」ことは全く異なります。

【特徴】
1.感情で判断する
2.独りよがりな自信がある
3.イエスマンが大好きでマウントしがち
4.感情のコントロールが下手
5.人の話を聞かない、聞けない
6.自分の価値観を押し付ける
7.タイミングを読めない
8.距離感の取り方が下手
9.ひとりで突っ走る
10.自分で責任を取らない

【原因】
第1視点のマイナス面が前面に出ている
第2視点や、第3視点の方がその存在に悩まされがち

【対処法】
・なんとかしようとしない
・「どこが」「どうして」「どのように」苦手なのかをはっきりさせておく
・初めから近寄らないようにする
・表面上だけでも、うまくやり過ごして深入りしないようにする
・イライラ、ムカムカすることは仕方ないので「そう思っていいのだ」と自分を許して上あげる
・自分にとっての相手の価値を冷静に見据え、感情のコントロールをする

自分勝手な人に振り回されて、自分を大切にすることを忘れないようにしてくださいね。

田代 真理
Mari Coaching Room 代表
メンタルコーチ。コーチ歴16年、手帳歴19年。「3つの視点」にフォーカスした自分と周囲を変革するための独自メソッド『3つの視点コーチング™』で、個人セッション、講座、法人社外コーチとして活動。手帳を使ったセルフコーチング・自作テンプレート『大人が整うノート』を提供中。
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