「才媛」「才女」ときくと、どんなイメージの女性を思い浮かべるでしょうか。
古くは平安時代、紫式部や清少納言らが「才女」と表されています。最近は、こういった「性別」を意識させる言葉は、公では使われない傾向にありますが、その言葉が意味するような女性に憧れたり、「自分もなってみたい」と思っている方はいるでしょう。
男性でも使える言葉としては「才子」「才人」などがありますが、あまり普段の生活ではお目にかからない言葉ですね。
今回は「才媛」「才女」「才子」「才人」など、思わずそう呼びたくなる人たちがどんな特長を持っているのか、そして、どうすれば、自分がそう呼ばれるような人間になれるのか、考えていきましょう。
まずは言葉の意味を確認
話を進める前に、それぞれの言葉の意味を簡単に確認しておきましょう。
「才媛」「才女」=学問・才能のすぐれた女性
「才子」「才人」=才知のすぐれた人
微妙なニュアンスの違いはあるとは思いますが、ざっくりこんな意味です。才知とは、才能と知恵のこと。つまりそれを備えた人を表す言葉ですね。理知的な人・知的な人・賢い人・教養のある人・聡明な人・頭のいい人とも言い換えられます。手に入るものなら、手に入れたいことばかりですね。
手に入れたい魅力的な特徴6つ
もし、あなたが「才媛」や「才女」と呼ばれるような人をロールモデル(お手本)にしたいと思うなら、その人のどんなところが魅力的なのか、知っておいたほうがよいでしょう。どこに魅力を感じるのか、細かく考えることで、より理想の自分に近づくことが簡単になります。
では、より魅力的な「才媛」や「才女」といわれる人の特徴を見ていきましょう。
1,勉強がよくできる
高学歴だったり、語学が堪能であったり、難易度の高い資格を持っているなど「知能」の高さや「知識の豊富さ」が、まずはあげられます。小さい頃から勉強がよくできて、 記憶力がよく、座学や試験が得意です。
ただそういった人たちがすべて「才媛」や「才女」と呼ばれるわけではありません。向上心が高く、学ぶこと自体を楽しく感じ、新しい知識を理解することに喜びを感じる特徴があります。
2,頭の回転が早い
知能が高い、知識が豊富だからといって、社会人として仕事ができるかというとそうでもありません。理解力や分析力に長けていて、冷静に変化に臨機応変に対応できる「賢さや知恵」があり、頭の回転が早いのです。
学習で得た幅広い知識を持ちながらも、自分の考えにこだわりすぎず、広い視野を持ってものごとに取り組むことができ、結果として、周囲から頼りにされます。
3,会話が上手
その人自身が人と会話するのが好きか嫌いか、得意か苦手かにかかわらず「会話が上手」です。上手というよりは「そつなくこなせる」社交性がある、コミュニケーションに対して一定のスキルを身につけている、といったほうが適当かもしれません。
話題に対して情報の引き出しを多く持っているため、話を合わせることができます。また、冷静にその場の雰囲気や相手の様子を観察しているので、場の雰囲気を調整するのも上手です。会議の進行役や場をまとめるのも長けています。
4,分析が上手で、器用である
その人自身がどう感じているかは別として、世間一般に比べると「器用」です。仕事はもちろん、運動や習い事でも、はじめからそれなりに上手にできてしまったりします。
どうして器用なのかというと、物事を分析する能力に秀でているからです。目標に到達するために、何をどのように、どんな方法やタイミングでやればいいのかを掴むのがうまく、結果を出すために最短距離を選ぶことができます。
5,客観的で広い視野を持っている
才媛や才女は、客観的な広い視野で持って物事に向き合うことができます。他の人が気付くことのできない問題にいち早く気づけたり、一歩先の未来を見据えることができます。
また、他人だけではなく、自分に対しても客観的であるため、自分のことを上手にコントロールしていくこともできます。
6,効率化・合理化を重視する
才媛や才女は、物事を論理的に考えます。今、何が必要で、何が不必要なのかを頭の中で理解、整理できるので、 タスク管理が得意です。ほしい結果から逆算して行動を考え「今やらなければならないこと」「次にすべきこと」が明確です。
そのため、物事の優先順位を素早く決めることができ、 あまり迷うことなく物事に対処できます。
お手本にすべき行動3つ
「才媛」や「才女」と呼ばれる人の特徴はどれも手に入れたいと思うことばかりですね。どれかひとつでも身につけることができれば、悩みが減ったり、今よりも仕事や家事がうまく進むようになるような気がしませんか?求められた仕事はもちろん、それ以上の成果を出すこともできるかもしれません。上司であれ、部下であれ、同僚であれ一目置かれる存在でしょうし、家族では中心的な、頼りになる存在になれるでしょう。
「でも私には無理……」と諦めてしまいそうになる気持ちも分かります。どれも一朝一夕で身につくものではありませんし、難しそうですね。
しかしこれらの特徴は、そのほとんどが「後天的に身につけることが可能」なものです。
では、具体的にはどんな行動をすれば、「才媛」や「才女」に近づけるのでしょうか。
① 勉強をする
まずは「知識」を入れましょう。詰め込み型の勉強に異を唱える人もいますが、そもそも「知識」がなければ「知恵」は生まれません。「知識」とは材料であり、その材料をいかように使うかが「知恵」だからです。
今すぐには役立たないように感じる知識だとしても、それがいつ、どのように活用できるかは分かりません。いくら道具を磨いても、食材がなければ料理ができないように、必要な分野の十分な「知識」があるか、からすべてが始まります。
② 自分の頭で考える
仕入れた「知識」を自分のものにするには「自分の頭で考える」ことが必要不可欠です。教科書に書かれた字面を覚えるだけだったり、人が言うことを鵜呑みにするだけでは「記憶」しただけで、知識を使えることにはなりません。
その知識を、自分の生活や仕事に「どのように」使うことができるのか、それまでに得た経験や知識と組み合わせて、自分なりの考えや、やり方に落としていくことが重要です。
③ 実際に行動してみる
得た知識は、実際に生活や仕事に役立てられなければ意味がありません。インプットしたり、頭の中でいろいろ考えることを一定期間やったら、今度は実際に行動し、それが現実社会でどの程度、役に立つのか、周囲の人達からはどんなフィードバックが得られるのかを確かめながら、修正していく必要があります。
その中で、さらに必要な知識が出てくることもあるでしょうし、自分の考えや、やり方をアップデートしていくことにもなります。
この「①勉強をする」「②自分の頭で考える」「③実際に行動してみる」を繰り返すことで、才媛や才女の特徴を手にしていくことができ、それにつれて人からの評価もどんどん高まっていきます。
まとめ
「才媛」や「才女」のような、人から一目置かれる「本当に頭のいい人」になるには、以下のようなことに気をつけてみましょう。
【手に入れたい魅力的な特徴6つ】
・勉強がよくできる
・頭の回転が早い
・会話が上手
・器用である
・客観的で広い視野を持っている
・効率化・合理化を重視する
【お手本にすべき行動3つ】
① 勉強をする
② 自分の頭で考える
③ 実際に行動してみる
それでもうまくいかない人は…実は「本当に頭のいい人」は〇〇が強い
今回は「才媛」や「才女」など「本当に頭のいい人」について書いてきました。
しかし、「①勉強をする」「②自分の頭で考える」「③実際に行動してみる」と書くのはとても簡単ですが、実際はとても長い時間もかかりますし、行う上で様々な問題が出てきます。
実は「本当に頭のいい人」はみな「第3視点」が強いのです。
第3視点とは人が持つ視点の一つで、「社会の視点」です。客観的、俯瞰的で知能が発達した「人間」という動物らしい視点です。この第3視点がプラスの状態=長所は才媛や才女の特徴と重なります。
「①勉強をする」「②自分の頭で考える」「③実際に行動してみる」。この一連の流れでは、自分の感情よりも「思考」を使います。知識を仕入れること、それらを体系立てること、物事の本質を見抜く練習を繰り返しているんですね。つまり「第3視点」がより育っていく環境になるのです。
逆を言えば「本当に頭のいい人」になるためには「第3視点」の獲得と成長が必要ということです。
3つの視点は、すべての人が3つとも持つことが可能ですし、大人であれば、ほとんどの人が3つとも持っていますので、第3視点を大きくすることはできます。
多くの人は、自分がその時、どこの視点にいるのか無意識です。その上、得意な視点というものがあり、その他の視点に移動しにくい、という特徴があります。第3視点を育てるためには第3視点であることが大前提なのですが、まずそこに意図的に移動することができません。
第1視点や第2視点が得意な方からすると、頭では分かるけれど、感情や状況がついてこなかったり、やり方が分からなかったりで難しいと感じるでしょう。
また、第3視点が得意な方ならうまくいくのか、というとそうでもありません。「①勉強をする」「②自分の頭で考える」まではうまくいったとしても、「③実際に行動してみる」で、どうしてもつまずくことが出てくるからです。
知識や知恵があるだけでなく「人間的にできている」と思われる人は、この「3つの視点」のバランスがとても良く、またそれぞれの視点のプラスの面が表に出ているといえます。
自分では難しい、もっと早く結果を出したいという方は、3つの視点からアプローチしてみるのが有効です。詳しくはこちらで解説しています。