やるべきことはたくさんあるのに、なぜだかやる気がでない。
調子が上がらず、イライラ、モヤモヤする。
そういうときって誰にでもありますよね。
すべてを投げ出してしまえればいいのでしょうか、そうもいきません。
今回は「やる気がでない」大きな原因と、根本的な対処法について解説していきます。
ほとんどの原因は無自覚の「〇〇不足」
頑張っているのに仕事がはかどらない。
なにをやるにも億劫。
頭痛や肩こりがひどい。
いつもなら気にならない些細なことが気になったり、聞き流せる言葉にイライラする。
こんなとき「どうにかしなきゃ」と余計焦ってしまったり「メンタルが弱いんじゃないか」と自分を責めてしまったりしませんか?
その気持はとてもよく分かりますが、いったん落ち着いて考えてみましょう。
これらの原因は「エネルギー不足」がほとんどです。
平たくいうと「肉体的、もしくは精神的に疲れている」ということです。
なので、しっかり休みをとって「エネルギーの充填」をすれば解決してしまいます。
「そんなはずない!」と思うかもしれませんが、実はそれこそが大きな問題。
当の本人は自分が疲れてしまっていることに無自覚で、気づけていません。
そしてどんどんと悪循環に陥ってしまうのです。
エネルギー不足の悪影響と悪循環
実際、私のところに来るクライアントの方々も、はじめはその9割が「疲れて」います。
「最近、ちょっとしたことで落ち込んだり、イライラしてしまう。メンタルが弱いせいだと思うので、なんとかして強くしたい」
「弱くなったときに、すぐに復活できるような考え方やスキルを身につけたい」
といったことを希望してくる人が多いのですが、こちらからすれば「いやいや、そんなことないって。十分できてるって」っていう人がほとんどです。
いくら気をつけていても、日々のストレスや季節の変わり目など、少しずつ疲れは溜まっていってしまうもの。
年齢的なものもありますし、環境の変化があったりすればなおさらです。
一時的にしろ、慢性的にしろ「疲れ」は、その人の活力だけでなく、自分への自信や他人への敬意も奪います。
その状態が続けば、仕事や人間関係へさまざまな悪影響が出ても仕方ありません。
「疲れ」が引き起こす問題はさらなる問題を呼び、悪循環を招きます。
ついには体を壊したり、心を病んでしまうことも。
そうならないためにも、早い段階で、一度しっかり休んで、悪いサイクルを断ち切ることが必要なのです。
睡眠と栄養が足りていても起こる「エネルギー不足」
疲れを取るにはとにかく「睡眠」です。
もうこれは、絶対です。
セッションに来てくださる方にも、初めに聞きます。
「量と質」をどのくらい取れているのかは、とても大切です。
次は「栄養」です。
食べていないとか、あまりに偏った栄養バランスになっているとか、ひどすぎる食生活はすぐに改めるべきです。
しかし、多くは「睡眠と栄養はそれなりに大丈夫」なことが多いのです。
大人ですからね、そこは管理できている人が多い。
では、一体どうして「疲れている」のでしょうか。
エネルギー不足になる原因3つ
「しっかり休むこと」はとても大切だ、と頭では理解している。
しかし、頭では分かっていても休めない=「休みが上手にとれずエネルギーが回復できない」な人はあとを絶ちません。
物理的に「休みたくても休めない」という状況もあるとは思いますが、よくよく話を聞いてみると、実際はそうでもない、ということもあります。
では、上手にエネルギーを回復できなくなってしまっている理由とは一体何なのでしょうか。
真面目すぎる、責任感が強すぎる
仕事がうまく進まない、人にイライラしてしまう。
ただの疲れが原因であったとしても、それを「まだまだ自分の力が足りないからだ」「やり方が間違っているからだ」「感情のコントロールができない自分が悪い」などと自分に問題がある、と考えてしまいがちです。
そして、疲れていることに気がつかず、さらに頑張ろうとする状態を自ら作り出してしまうのです。
そもそも疲れて余裕がなかったところに、さらなる目標を加えてしまうわけですから、休めるはずもありません。
真面目だったり、責任感が強いことはとても素晴らしいことですが、何事も度を超えるといいことはありません。
頭も心も「目の前の目標を達成すること」でいっぱいになってしまい、それ以外のことを考える余裕がなくなってしまいます。
また、達成感は一時的に高揚感をもたらします。
その高揚感を得ることを目指してしまうと、疲れに気づくタイミングを逃してしまうことにもなります。
なんとかなると、自分を過信している
しっかりと休みをとることは、効率的・合理的に仕事をする上で、とても大切です。
そう理解している人は、同僚や部下、無理な仕事や残業などはさせないようにしているはずです。
周りの人が疲れている様子なら気遣い、休ませることすらするでしょう。
しかし、いざ自分のことになると「私は大丈夫、なんとかなる」という自信があったり、無理をしてしまいます。
また、年齢を重ねて体力が落ちてきているにも関わらず、若いときの自分のままのイメージでいる、ということもあります。
そのため、周りの人が「大丈夫ですか、休んでくださいね」と言ってくれても「平気平気」と聞きながしてしまったりします。
なんとかなることも多いかもしれませんが、毎回それが通用するとは限りません。
人にやさしく、自分には厳しい。
それが裏目に出てしまうこともあります。
休むことに「罪悪感」がある
頭では分かっていても、休み中も仕事のことやプライベートな問題などをついつい考えてしまう。
時間的な「休み」はあっても、休めた気がしない。
ダラダラしたり、自分の好きなことに時間を費やすことは、果たすべき責任を果たしていないような気がしてしまい、それが「悪いことをしている」「間違ったことをしている」という「罪悪感」を生み出します。
休むことに抵抗感が生まれたり、焦りや不安が生まれ、休んでいるのに休んでいない状態になってしまいます。
休むことには「身体的な休息」と「精神的な休息」があります。
頭の中がフル活動であるために、実はどちらの休息も取れていない状態になってしまっているのです。
エネルギー不足しがち…そんなときは根本的に治す!
どうしてもうまく休めず、エネルギーが回復できない。
一旦は休んで元気になった気がするのに、すぐにエネルギー不足になる。
そういった場合は、根本的なアプローチが必要になります。
エネルギー不足になる3つの原因から分かるように、上手に休みがとれない原因は「考え方やその人のメンタル的なもの」です。
「そういう性格だからしかたない」と思うかもしれませんが、決してそんなことはありません。
真面目過ぎたり、責任感が強すぎたり、自分の体力を過信していたり、休むことに罪悪感があったり、というのは、すべて「今までの経験から学んだ結果」に過ぎないからです。
視点から見るエネルギー不足
多くの場合、エネルギー不足は他の視点に比べて第1視点が弱く、小さくなっているときに起こります。
第1視点とは、すべての人が生まれながらに持っている「自分の視点」で、活動エネルギーの源です。
子供の頃は、自分のこと第一でいいので、自然と第1視点が成長します。
しかし、大人になるに連れて、社会的立場や家族ができたりすると、会社や子供に対しての責任が生まれ、第2視点や第3視点が大きくなっていきます。
それ自体は全く悪いことではありません。
ただ、視点のバランスが崩れ、エネルギーの供給元である第1視点が相対的に小さくなることがあります。
すると、エネルギーの供給量がどんどん小さくなってきます。
また、第2、第3視点にいると、第1視点のことはおろそかになりがちです。
これが「疲れている事自体に気が付かない」「休むことに罪悪感がある」という状態を引き起こします。
つまり、休みが上手に取れない、エネルギー不足になっている、という人は、第1視点を取り戻して、視点のバランスを整えることが必要です。
そうすることで、エネルギーが増えて活動的になり、「疲れる」事自体も減りますし、疲れても上手に対処できるようになります。
「視点」について詳しく知りたいときはこちら
まとめ
【症状】
やる気がでない。調子がイマイチ。なんだかイライラ・モヤモヤしている
【原因】
「エネルギー不足=疲れ」がほとんど
「疲れていることに気づかない」「自分はなんとかなると思っている」「休むことに「罪悪感」がある」といった理由で休み下手になっている
【すぐにできる方法】
・休む期間をしっかり決める
・休み方を用意しておく
・一人になって、頭を空っぽにする時間を作る
【根本的な解決方法】
視点のバランスを整えて、エネルギーの絶対値を上げる