手帳って、予定を忘れないようにするために書くものですよね。
スケジュールなら頭で覚えておけるし、今はパソコンもスマホのほうが便利じゃないですか?
あと、仕事も家事も、毎日やることが山ほどあって、忙しくて仕方ない。
書く時間もないし、ぶっちゃけ手帳いらないんですけど…。
手帳は「忘れないようにする」ためのものじゃない、
「忘れる」ためのものニャ。
忙しいニンゲンにこそ、手帳を使えばしあわせになれる理由があるニャン。
仕事も家事も、毎日やることが山ほどあって忙しい。
朝起きて、気づいたら夜になっている。
いつも時間に追われている感じがする。
1年が本当にあっという間だ。
こんなこと感じませんか?
大人になると、こどもの頃に比べて、本当に時間が短く感じるようになりますね。
「時間は短く感じるのに、やることばっかり増えていやになっちゃう。時間が足りない」
そう感じても、しかたありません。
1日24時間を30時間にできたらいいんですけど、そういうわけにもいきません。
一方で、周りからは「忙しそう」に見えるひとでも、本人は「忙しく」感じていないひともいます。
あれもこれもやっていて、時間がなさそうなのに「忙しくない」ひと。
そういうひとは、いったいどうやって時間を作り出しているのでしょう?
きっとすごく時間管理が上手なのよ!パソコンとかスマホとかも使いこなして器用なんじゃない?もしくは助けてくれるひとがいっぱいいるとか…。
本当にそうなのかニャ?それだけで「忙しさ」は減るのかニャ?
「忙しい」と不満に感じる心の奥底には、「やりたいことをやれていない」「もっと他のことに時間を使いたい」という気持ちや、「私にはもっとやるべきことがあるんじゃないか」そんなぼんやりした不安が隠れていることがあります。
たとえ同じスケジュールをこなしていたとしても、それを「忙しい」と感じるのか「充実している」と感じるのかは、そのひと次第です。
同じ時間を過ごすなら「充実している」と感じたいですよね。
時間をどう過ごすのかは
「どういう生き方をするのか」
「どんな人生を送るのか」
ということと同じことです。
年齢を重ねれば重ねるほど「残りの時間」が見えてきてしまいます。
その残りの限られた時間を、いかに使うのかを、考えないわけにはいかなくなります。
つまり、限られた時間の中で「質のいい時間を過ごす」。
それこそが「しあわせな人生をおくる」ことそのものといっても過言ではないのです
それはまあ、そうだけど…。だからこそ、やっぱり忙しさから抜け出すには、スマホやパソコンで時間とやることを管理したほうがいいんじゃない?
…と思うのはちょっと待つニャ。
「じゃあ、効率よく仕事しなきゃ!」
「時短ね!家事は時短が大切ね!」
「タイムマネジメントね!」
「だから手帳なのね!」
と思いがちですが、ここに大きな落とし穴があります。
もちろん、スケジュールややることを、効率的に確実にこなしていくことも大切です。
大切ですし、やったほうがいいと思いますが、それよりも、優先的にやったほうがいいことがあるんです。
それが「忘れる」ことなんですね。
そして、それこそが手帳を使う一番の理由です。
「忘れる」?それが手帳を使う一番の理由??どういうこと???
それを理解するには「忙しさ」の正体をまず知ることニャ。
人には平等に1日24時間あるわけですが、やることが多くても楽しそうにしている人もいれば、いつも不機嫌だったり、不満そうだったり、不安そうだったりする人もいます。
どちらが「質のいい時間」を過ごしているのかといえばもちろん、前者ですよね。
やっていることが同じなら、同じ時間を過ごしているのかといわれれば、そうではありません。
時間というのは物理的なものでもありますが、実際は「とても個人的で感覚的なもの」。
つまり、「忙しい」というのは「頭の中のイメージ」に過ぎないのです。
物理的にやることが多いという現実を変えることは難しくても、それに対する「思い」を変えることは可能です。
時間そのものの長さを変えることはできませんが、その「感じ方」を変えることは誰にでもできます。
「感じ方」を変える…難しそう。
そんなことないニャ!だれでも絶対に経験したことがあることニャ!
では、どうやって「感じ方」を変えるのか、コントロールするのかというと「今にいかに集中できるか」が肝になってきます。
思い出してみてください。
大好きなことに夢中になって、気づいたら時間があっという間に過ぎていた…という経験はありませんか?
その時間は「質のいい時間」で、けっして「忙しい」時間ではなかったはずです。
「今に集中する」というのは過去の出来事や、将来起こるかもしれないことに意識をむけずに「今、自分の目の前にあるもの、やること」に一生懸命取り組むということです。
そういえば、最近そういう時間あんまりないかも…。いつも頭のどこかで、次の予定や先のこと考えてる気がする…。
時間を上手に使って、物事をこなそうとすると、逆に「忙しく」感じてしまうこともあるのニャ。
あなたは、1日のうち、どのくらいの時間を「過去や未来のこと」を考える時間に費やしているか、考えたことがあるでしょうか?
「明日は13時から予定があるな」とか「あれを来週までにやらなきゃいけない」と、要件を忘れないためだけに、何回も何回も繰り返し、頭の中で言い続けていませんか?
「あのときこうすればよかったのかな」とか「あのひとはどうしてああなんだろう」とか「このままで将来、大丈夫かな」とか、不安や不満に感じている時間はどれくらいありますか?
過去のことから学んだり、未来に備えたりするのは必要ですが、ただただ「忘れないため」に「思い出す」ことを繰り返してはいないでしょうか?
それは、頭や心のエネルギーを「忘れないため」に無駄に消費してしまっている状態なのです。
「忘れないため」にエネルギーが必要なの!?
電化製品と同じニャ。保温するだけでも電気はつかうニャ。保温する必要のないものまで保温して、無駄なエネルギーをつかっていないかニャ?
今なにをしたからといって解決しようもないことを思い悩む時間は、あまり質がよい時間とはいえません。
それらをいったん脇に置く「忘れる」ことで、脳や心のエネルギーの無駄づかいは格段に減ります。
そして、その時間や労力を、やるべきことや、やりたいことにそそぐことで、「忙しい」時間は「充実した」時間に変わっていくのです。
手帳を使うことで「予定」だけでなく、「未来への不安」や「過去への不満」などを「いったん脇に置く」「忘れる」ことが誰でもカンタンにできます。
その他にも「手帳ならでは」「手書きならでは」の長所・利点はたくさんあります。
つまり、手帳を使うことは「限られた時間の質を高めること」になるのです。
- 手帳を使う最大の目的は「忘れる」こと
- 「質のいい時間を過ごす」=「しあわせな人生をおくること」
- 時間は「とても個人的で感覚的なもの」
- 質のいい時間とは「今に集中できること」
- 今に集中するには過去や未来のことをいったん脇に置く「忘れること」が大切
- 手帳を使えば「忘れること」は誰でもカンタンにできる
ネコは目の前のことがいちばんニャ。
いやなことがあっても目の前のゴハンとひなたぼっこが幸せニャ。